中国広東省広州市で25日、深海・遠洋多機能科学調査船の建造が始まった。同船は設計長約103メートル、排水量約9200トン、最大航行速度16ノット。船首と船尾の双方向で砕氷が可能で、アイスクラスはPC4に達し、航続距離1万5000カイリ、乗員数は80人となる。無制限水域航行や有人深海潜水、深海探査、総合作業支援などの機能を持ち、深海・遠洋の地質、環境、生命科学関連の研究に必要なサンプルと環境データを提供し、深海中核技術装備の海上試験・応用を支援する。
最も重要な機能となるのが、極地の砕氷能力と極圏水中作業支援能力だ。完成後、国内の極地深海有人潜水分野の空白を埋めることになる。
また極地科学調査船として、特殊な環境保護要求を満たす必要がある。設計者は研究開発において、同船の環境保護システムを設計し、科学調査活動を行いながら極地生態環境敏感地域の環境保護を実現できるようにした。
同船は2025年に試験航行を行い、同年第1四半期に引き渡される見込みとなっている。