中国広東省広州市で3日、中国の新エネルギー車2000万台目ラインオフ式典が開かれ、国内の新エネ車発展における歴史的瞬間となった。
国家戦略「中国製造2025」(メイド・イン・チャイナ2025)は、自動車産業を新戦略における重点的ブレークスルー分野と位置付けている。自動車製造のスマート化と高度のオートメーション化は「中国製造」を「中国のスマート製造」に変える推進力となっている。
中国汽車工業協会常務副会長兼秘書長の付炳鋒氏は、「中国の新エネ車生産台数が2000万台に達したことは、業界が産業化と市場化に基づき、大規模化やグローバル化という質の高い発展段階に入り、実体経済を支えとする現代的産業体系の重要部分になりつつあることを意味している」と指摘した。
新エネ車生産台数が2000万台に達したことは、市場規模が世界をリードしていることを示している。22年に中国で販売された新エネ車は688万7000台で、市場シェアは前年比12.1ポイント上昇の25.6%となり、全世界の販売台数の60%以上を占めた。
ブランド競争力も大幅に向上した。中国汽車工業協会によると、22年における中国ブランドの新エネ車国内販売シェアは79.9%に達し、前年比5.4ポイント上昇した。新エネ車の輸出台数は67万9000台で、前年同期の2.2倍となった。全世界の新エネ車販売台数上位10社のうち3社を中国が占め、車載電池容量では上位10社のうち6社を中国が占めた。
新エネ車生産が2000万台に達したことは「中国のスマート製造」の力を示している。広州市にある広汽埃安の第1スマート製造センターの組み立て生産ラインでは、高密度に設置された機械アームが休むことなく動き続け、無人運転のAGV車が行き来している。同社関係者によると、生産ラインでは溶接やプレス、塗装、組み立てなどがほぼ自動化されている。
新エネルギー車は、世界の自動車産業のモデル転換と高度化、グリーン発展の主要な方向性であり、中国の自動車産業が質の高い発展を進める戦略的選択でもある。一連の政策支援により、中国のICV(インテリジェント・コネクテッド・ビークル)は、自動車製造や情報通信、道路交通など多くの分野で革新的発展を遂げており、産業環境は日増しに豊かになっている。
新エネ車の核心部分である車載電池では、中国は車載電池材料と新技術の応用で新たな進展を得ており、材料の研究開発から電池生産、回収利用、設備サポートに至る産業チェーンが整備され、最大規模の車載電池産業システムが形成されている。技術面では、中国の新エネルギーは近年、複数分野の技術においてブレークスルーを遂げ、完成車のスマート化レベルを著しく向上させた。