2023年07月10日-07月14日
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海南省、商用海底データセンターを建設

2023年07月11日

 中国上海市でこのほど開かれたモバイルワールドコングレス(MWC)上海で、海南陵水海底データセンターの上半期運営報告が発表された。同プロジェクトは稼働後の運営が良好で、各種指標が安定しており、すでに中国電信(チャイナ・テレコム)を含む企業9社と協力契約を結んでいる。人民日報が伝えた。

 海南省陵水リー族自治県で3月31日、海南陵水海底データセンターが海中に設置された。データセンターを海底に設置するのはなぜか。どのような技術的難題を克服する必要があるのか。生態環境や地元の発展にどのような影響を及ぼすのだろうか。

 海底データセンター海南モデル開発プロジェクトマネージャーの蒲定氏は「陸上の1万台のラックを例にすると、同等の計算能力を持つ海底データセンターは年間1億7500万キロワット時(kWh)の電力を節約し、建設用地面積を9万8400平方メートル節約し、淡水を15万トン節約する。また圧力と湿度が一定に保たれたデータモジュール内の無酸素・無塵環境はサーバーの信頼性を大幅に高める。データセンターの効果的な稼働には持続的かつ効果的な放熱が必要だ。サーバーを海底データモジュールに設置すれば、海水を自然な冷却源とすることができ、水、電力、土地を節約し、安全性と計算能力が高く、スピーディな配置が実現する」と述べた。

 蒲氏はデータセンターを陵水海域に設置する理由について「自由貿易港の建設は安全で秩序あるデータの流動に対する要求が高い。海南省は気温が高く、淡水資源が相対的に不足し、陸上データセンターのランニングコストが高すぎる。陵水は国際海底ケーブル上陸ステーションで、清水湾海域は海南東部湧昇流の範囲内にある。沿岸部の海水温度は24.5度以下で、サーバーをより効率的に稼働させることができる。そのため、チームは海南環島海域で1年間の全島スクリーニングを行い、最終的に陵水を選んだ」と述べた。

 陵水海底データセンターは岸ステーション、水中サブ発電所、水中データセンターモジュール、海底光電気複合ケーブルの4部分で構成される。岸ステーションの敷地面積はわずか数百平方メートルで、作業員は10人未満だ。蒲氏は「これも海底データセンターの優位性の一つだ。スマート遠隔操作システムを通して、運用保守者の日常的な点検作業を減らし、ランニングコストを下げられる」と語った。

 中核設備である海底データモジュールの単一タンクは円柱型で、重さは1300トン(基礎部分を含む)、自動車1000台分に相当する。データセンターの設置先は海岸から3キロ以上離れており、応用水深は40メートルを超え、構造の設計寿命は25年となっている。

 サーバーは水にも弱いが、海底に設置される以上、防水・密封が鍵を握る。蒲氏は「タンクを密封する際に、すべてのボルトの順序と方向をミリメートル級にしなければならない。そのため操作マニュアルを特別に作成した。チームは研究開発段階で、回収可能な水中ポンプモジュールの設計や、超大直径カバーフランジの水中密封の安全性など技術的難題を相次いで解決した」と述べた。

 陵水県党委員会の呉海峰書記は「陵水海底データセンターモデルプロジェクトは、『計算能力の優位性+データの越境+現地のシーン+人材供給』の産業論理を利用し、資本を誘致し、イノベーション要素を集め、陵水の産業モデル転換の重要な下支えになる。同時に海南自由貿易港のデータの安全で秩序ある流動、デジタル経済の質の高い発展にサポートを提供する」と述べた。

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