中国石油化工集団勝利油田によると、中国初の100万トン・100キロメートル高圧常温濃厚相CO2(二酸化炭素)輸送パイプラインである「済魯石化-勝利油田100万トン級CCUS(二酸化炭素回収・有効利用・貯留)プロジェクト」CO2輸送パイプラインが稼働した。これは中国が初めて長距離パイプラインによる濃厚相CO2輸送を実現したことを示しており、中国のCCUS全産業チェーンの発展推進にとって重要な意義がある。新華社が伝えた。
パイプラインは全長109キロ。毎年、済魯石化が生産・回収した170万トンのCO2を勝利油田の地下に圧入・貯留することにより、中国の大規模CO2パイプライン輸送に対してモデル的・牽引的役割を果たす。
「済魯石化-勝利油田100万トン級CCUSプロジェクト」は2022年8月に稼働開始を発表した後、主にタンクローリーによる輸送方法でCO2を済魯石化から勝利油田に輸送していた。パイプライン稼働後、車両による輸送を毎年4万回削減し、天然ガス(車両用燃料)消費量を約200万標準立方フィート、輸送中のCO2排出量を4000トンそれぞれ減らすことができる。
同プロジェクトは2500万トン余りの石油地質埋蔵量をカバーする。15年間でCO2を累計1000万トン余り注入し、石油生産量を300万トン近く増やし、掘削率を12%以上高める。プロジェクトの年間貯留能力は100万トン級に達し、約900万本分の植林に相当する。