中国の藍箭航天空間科技(LandSpace)が独自開発したキャリアロケット「朱雀2号」が12日、酒泉衛星発射センターから打ち上げられ、予定の軌道に投入された。科技日報が伝えた。
同ロケットは軌道投入に成功した液体酸素・メタンロケットとなり、中国のキャリアロケットが新型低コスト液体推進剤の応用における重要なブレイクスルーを実現した。
同ロケットは2段構成で、本体の直径が3.35メートル、ロケット全体の高さが49.5メートル、離陸重量が219トン、離陸推力が268トンとなっている。1段目は天鵲80トン級液体酸素・メタンエンジン4基を並列に搭載。2段目は天鵲80トン級液体酸素・メタンエンジン1基と天鵲10トン級移動液体酸素・メタンエンジン1基を組み合わせている。
藍箭航天の創業者兼CEOの張昌武氏は、「液体酸素・メタンは宇宙飛行の推進剤の発展方向性となっている。入手が容易なため、低コスト・高頻度打ち上げという商業宇宙飛行の需要をより良く満たすことができる。炭素堆積物が生じないなどの特性は、ロケットエンジンの再利用にプラスとなる」と説明した。