中国気象局気象航法センターが20日、北京で発足した。同センターは船舶の航海に気象航法サービスを提供する。新華社が伝えた。
気象航法とは、航海エリアの気象、海況条件、船舶の性能・特徴に基づき、風が強く波が高いエリアを回避し、航行距離が短く、航行時間が少なく、省エネで運営効率と安全性が高い最適化したルートを船舶のために選定する。
気象部門はここ数年、風雲気象衛星や海面観測、CMA世界数値予報を踏まえ、海洋学や航海学、コンピューターなど学際的な遠洋気象航法技術体制の構築に取り組んでいる。船舶のスマート航行、航行リスクの評価、船舶失速アルゴリズムなどの技術開発に注力し、新世代遠洋気象航法システムを構築した。同システムはこれまで60社以上に8000回近くのサービスを提供している。
同センターでは全チェーンに及ぶ遠洋気象航法サービスシステムがすでに稼働している。「陸上+船上」の航法サービスモデルは船舶ユーザーの需要を満たすとともに、海運企業や貨物輸送企業に対し、船隊航行や気象航法サービスのモニタリングなどの情報を提供できる。気象航法センターは今後、海洋気象予報サービス能力をさらに強化し、中国の遠洋気象航法システムを構築していく。