中国中車株洲電力機車研究所が開発・製造し、蜀道集団が投資・建設・運営する新世代スマートトラムが25日、四川省成都市で披露された。7月25日から8月13日まで、成都高速路線バスK7路線区間内で有人試運転を行う。中央テレビニュースが伝えた。
スマートトラムは、実際のレールを敷設する必要がなく、都市道路に定められた仮想レールの上を柔軟に走行できる。最高時速70キロで、第31回FISU夏季ワールドユニバーシティゲームズ(成都ユニバ)のメイン会場である東安湖体育館に直通し、観客に「グリーン・低炭素・環境に優しい」移動ルートを提供する。
四川省中車鉄投鉄道交通の劉洋技術マネージャーは「スマートトラムは仮想レール追走制御技術を採用しており、中国が7年かけて独自開発した世界初の都市鉄道交通新モデルだ」と説明した。劉氏によると、スマートトラムは2022年7月に成都で試運転を行い、多くの市民が体験乗車した。今回の試運転では最新の動力分散型「使命号」プラットフォーム車両を採用。設計時速100キロとなっており、より高速で、より安定した走行体験を提供する。また車内スペースも広くなっており、定員は最大300人で、成都ユニバの会場を往復する乗客の利便性を向上する。
中国の各都市がこれまで建設計画を発表しているスマートトラムは40路線以上、総延長900キロ以上となっている。うち株洲、宜賓、蘇州、ハルビン、西安の5都市では、すでに路線が開通しており、総距離は計120キロに及ぶ。累計安全運転距離は500万キロ以上で、延べ2000万人以上の乗客を運んだ。また長沙やラサ、大理などの都市でも12路線の建設が進んでおり、その距離は250キロに及ぶ。中国のスマートトラムは海外進出も果たしており、アラブ首長国連邦への大量引き渡しとマレーシアへの水素エネルギー車両の引き渡しを完了している。