2023年07月24日-07月31日
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寧夏回族自治区中衛市、緑が増えて砂漠が後退

2023年07月31日

 中国寧夏回族自治区中衛市の砂漠では、草方格(乾燥したワラを碁盤の目のように並べて砂に埋め込むこと)によって砂が固定され、地表から植物が生えるようになっている。草方格の技術は中国科学院沙坡頭砂漠研究試験ステーションや中衛鉄路砂固定林場の従業員、地元住民が長年にわたる模索と実践により生み出したものだ。新華網が伝えた。

 中衛市は歴史的に砂嵐災害が最も深刻な地域の一つで、1950年代前半は市街地とトングリ砂漠の距離がわずか4~5キロしか離れておらず、砂漠周辺の村は頻繁に砂嵐の被害を受け、黄砂が耕作地を埋め、黄河を侵食していた。

 70年間に及ぶ苦闘を経て、中衛市は生態防護林や生態経済林の建設、特色ある農業、太陽光発電産業、砂漠観光産業を発展させることにより、緑の増加と砂漠の減少という大きな転換を実現した。砂漠10万ヘクタールに対策を講じた結果、トングリ砂漠を25キロ後退させることができた。対策エリアの自然植物は25種から453種に増え、植被率はこれまでの1%未満から42%に上昇した。

(写真は中衛市内のトングリ砂漠にある草方格砂漠化対策エリア)

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