2023年08月01日-08月04日
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海南省、「クリーンエネルギー島」を建設

2023年08月03日

 中国海南省は豊富な「風光」資源を持つ熱帯の島であり、新エネルギー発展の優位性を持っている。海南自由貿易港の建設が着々と進められる中、「クリーンエネルギー島の建設」が同省の質の高い発展にとって必要不可欠となっている。経済日報が伝えた。

 水上で太陽光発電を行い、水中で魚やカニの養殖を行う。真夏の海南省儋州市光村鎮に足を踏み入れると、農地の間にある魚の養殖池には青いソーラーパネルが水上に整然と並び、その下を船で通過する漁師の肩に光が注いでいた。

 華電海南公司企画発展部職員の胡小彬氏は、「これらのソーラーパネルは水面から2メートル以上離れている。太陽光を最大限吸収して発電できるようにした上、餌やりなど漁師の日常的な作業にも十分なスペースを提供している」と説明。目の前にある華電儋州光村「農業・太陽光発電相互補完プロジェクト」を指差しながら、「このソーラーパネルの下では、主にカニやエビ、ティラピアなどを養殖している。ソーラーパネルに遮られているため、太陽光が水面に直接当たることを効果的に減らし、藻類の成長をコントロールし、地元の養殖業に良好な水域環境を提供している」と語った。

 同プロジェクトの発電設備容量は100メガワット(MW)で、すべて系統接続・発電しており、海南省の電力網に毎年約1億5000万キロワット時(kWh)のクリーン電力を提供する。同等の電力供給量の火力発電所と比べ、標準炭消費量を年間4万8000トン減らし、二酸化炭素排出量を約12万トン削減する。

 同省は2020年に「海南エネルギー総合改革案」を発表。クリーンエネルギーを重点的に発展させ、「海南クリーンエネルギー島」を構築するよう求めた。25年までにクリーンで低炭素、安全かつ効率的なエネルギーシステムをほぼ構築し、クリーンエネルギー発電設備容量が占める割合を83%に引き上げ、クリーンエネルギー島の基本的な形成を目指す。35年までにエネルギーのクリーン転換をほぼ実現し、クリーンエネルギー発電設備容量が占める割合を89%に引き上げ、「海南クリーンエネルギー島」をほぼ完成させる。

 22年の海南省全体の統一調整総発電設備容量は1164万8000キロワット(kW)で、クリーンエネルギー(ガスと電力を含む)の割合は76.3%だった。新エネルギー電力のフル消費を実現し、中国国内の平均水準を上回り、エネルギー転換で国内トップレベルとなった。

 同省新エネルギー車促進センター経営管理部の郭国柱部長によると、6月末現在の同省における新エネルギー車保有台数は23万6000台で、保有台数全体に占める割合は12.36%と全国平均水準を上回っている。郭氏は「海南の独特な熱帯気候、独立した島の形態、豊富なクリーンエネルギーのサポートなどにより、海南省は新エネルギー車の普及・発展で優位性を持っている」と語った。

(写真は海南省文昌市の木蘭湾風力発電所)

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