8月1日、中国四川省成都市では朝から小雨が降り、昼になると雨が徐々に激しさを増した。同日午前に予定されていた第31回FISUワールドユニバーシティゲームズ(成都ユニバ)テニスシングルスの試合は、悪天候により開始が遅れ、その後、屋根付きのコートで行われることになった。科技日報が伝えた。
試合日程の変更が通知されると、選手や審判、大会主催者が調整作業に当たった。慌てずに対応できたのは、正確な気象予報のサポートがあり、十分な準備作業ができたからと言える。
国家スパコン成都センターによると、気象予報の性能向上にはスパコンという「最強のブレーン」が欠かせない。成都ユニバ開催期間中、宇宙予報の分解能が9000メートルから1000メートルに向上し、1日4回の予報から1日24回のローリング予報に進化した。
成都市天府新区にある同センターでは、2組の成都ユニバ気象プロジェクト重点サポートユニットアレイが昼夜連続で稼働しており、大量のデータがここに集まり、計算されている。毎秒10京回のスーパー演算能力により、同センターは数値予報モデルシステムを中国西南部のすべてのレーダーデータと迅速に同化させ、モデル境界層スキームの改善を通じて成都全域の気象予報を行う。同センターは高い計算能力により、青蔵高原(チベット高原)気象研究院に協力し、1キロ平方分解能の気象数値予報を速やかに提供。これにより、高分解能の気象環境要素データを導き出し、より精密な天気予報を実現している。同センター関係者は「屋外で行われるボートやアーチェリー、テニスなどの競技に対して、より専門的な気象サポートを行いたい」と語った。