2023年08月07日-08月11日
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中国初の水素エネルギー炭素排出削減取引プロジェクト、北京で実施

2023年08月07日

「北京水素燃料電池車炭素排出削減プロジェクト始動発表会」が3日、中国北京市大興国際水素エネルギーモデル区で行われた。光明日報が伝えた。

 北京市生態環境局は4月、「北京水素燃料電池車炭素排出削減方法学」を発表した。同方法学は北京市気候変動対応管理事務センターと北京交通発展研究院が共同で起案したもので、中国初の水素エネルギー分野向けの炭素市場方法学となる。7月には、中国で初めて炭素市場取引に参入できる水素エネルギー炭素排出削減プロジェクトとして、北京水素燃料電池車炭素排出削減プロジェクトが立案された。中和新興エネルギー研究院をプロジェクトの主体として、北京・天津・河北水素エネルギー産業全チェーンビッグデータ・炭素モニタリング計量技術を利用し、16社の水素エネルギー企業とプロジェクト開発を共同で行う。

 現在の水素燃料電池車の推進・拡大数に基づくと、同プロジェクトの北京市における年間炭素排出削減量は2万4000トンになると見込まれている。交通分野の炭素排出削減の典型例として、水素エネルギー産業による「ダブルカーボン」(CO2排出量ピークアウト・カーボンニュートラル)目標達成をサポートする力強い実践にもなる。

 北京市大興区はここ数年、水素エネルギー産業の発展を非常に重視しており、科学技術イノベーション、産業集積、融合イノベーションの面で顕著な成果を上げている。今回の大興区における水素エネルギー炭素排出削減プロジェクトの実施は、水素エネルギー分野の炭素排出削減取引をさらに推進するものとなる。

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