2023年08月14日-08月18日
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甘粛省張掖市、光・貯蔵・水素・熱総合応用モデルプロジェクトが完成

2023年08月17日

 中国甘粛省張掖市でこのほど、「中能建張掖光・貯蔵・水素・熱総合応用モデルプロジェクト」第1期の1000標準立方メートル毎時水電解水素製造・貯蔵一体化プロジェクトが稼働した。これは同省の「グリーン水素」生産能力が市場に供給され、「河西水素エネルギーモデル回廊」の重要な一環を補完することを示している。中国新聞網が伝えた。

 張掖市コストモニタリング・重点プロジェクトサービスセンターの田学飛副主任は「張掖市の開発可能な風力・太陽光発電資源は約7200万キロワット(kW)だが、実際の開発量はわずか約10分の1しかない。開発の主なボトルネックは、新規発電の外部への大量送電が不可能で、現地でうまく利用する手段がないことだ。これは西北地域が直面している普遍的な問題だ。それに対し、水素エネルギー産業はこの問題を解決する鍵となる。水素エネルギーはエネルギー革命を推進し『ダブルカーボン』(CO2排出量ピークアウト・カーボンニュートラル)の目標達成の重要な足がかりとなり、新エネルギー産業を強化し、工業経済の質の高い発展を推進する効果的な手段でもある」と述べた。

 中能建張掖光・貯蔵・水素・熱総合応用モデルプロジェクトでは、第1期プロジェクトは5メガワット(MW)の自前の太陽光発電所を電源とし、送電されない発電量をすべて水電解水素製造に用いて、毎年約800万キロワット時(kWh)の電力を150トンの高純度水素に変え、投入される30台の水素燃料電池路線バスの水素需要を安定的に満たす。第2期の4000標準立方メートル毎時水素・合成アンモニア製造プロジェクトが完成した後、市場化取引によりグリーン電力を毎年1億8000万kWh購入し、毎年3000トンのグリーン水素と2万トンのグリーン合成アンモニアを生産し、中国のグリーンアンモニア市場の空白を埋める。

 田氏は「甘粛省初の水素エネルギーゼロカーボン産業パークが張掖経済技術開発区の化学工業エリアに建設される計画となっている。グリーン電力によるグリーン水素製造、グリーン水素によるグリーン合成アンモニアやバイオメタノールの製造など、複数の大規模利用プロジェクトが建設中だ。中国が先進的な技術を持つ常圧電解槽、高出力水素燃料電池、電極などの複数の設備製造プロジェクトも次々と実施されている。水素エネルギー産業は工業のブレイクスルーの力強い原動力となっている。水素燃料電池バス30台が引き渡し済みで、都市の公共交通や観光地への移動、観光地間の交通などに投入され、それぞれのシンボルになっている」と述べた。

 田氏はさらに「張掖市は2025年までに毎年6万トンのグリーン水素生産能力を形成し、現地で30億kWhの余剰電力を利用する。全産業の投資額は累計で80億元(1元=約20円)を超え、年間生産高は200億元を上回り、西北地域の重要なグリーン水素化学工業、モデル応用、設備製造の拠点になる」と述べた。

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