中国の2022年のロボット産業売上高は1700億元(1元=約20円)以上で、2桁の伸びを維持した。22年の産業用ロボット設置台数は世界の50%以上を占め、引き続き世界最大の市場となった。北京市で16日に行われた2023世界ロボット大会の開幕式で明らかになった。
製造強国とデジタル中国の建設に牽引され、中国のロボット産業はここ数年、大きな発展を遂げている。工業・情報化部(省)の辛国斌副部長は開幕式で「22年の産業用ロボット生産台数は、前年比20%増の44万3000セットを超えた」と説明した。
産業規模の持続的な拡大とともに、ロボット産業のブランド力が持続的に強化され、市場応用の拡大が加速している。辛氏は「ロボット分野の『専精特新(専門化・精密化・特徴化・新規性)』の小巨人企業(高い成長性または大きい発展のポテンシャルを持つテクノロジーイノベーション中小企業)は273社に達し、10社のロボット企業が製造業の特定分野でトップに成長した。製造業のロボット密度は労働者1万人当たり392台に達した。サービス・特殊ロボットは物流や医療、建築などの分野で大規模応用されており、宇宙探査、緊急救助、公共安全などでも重要な役割を担っている」と説明した。
出席者は「現在のロボットはマン・マシン融合、リアルとバーチャルの融合、スマート駆動、ユビキタスコミュニケーションといった発展の特徴を示しており、その産業は大きな投資チャンスと力強い発展の原動力を秘めている。中国は世界最大のロボット市場を持っており、産業発展の戦略的チャンスをつかみ、開放・共有・協力のエコシステムを構築し、ロボット産業の質の高い発展を力強く推進する必要がある」と訴えた。