2023年08月21日-08月25日
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中国の「高温に強い稲」に新たな進展

2023年08月23日

 中国湖南省長沙市の瀏陽経済技術開発区によると、開発区の入居企業である湖南袁創超級稲技術有限公司が独自開発し、国の審査に合格した高温に強いスーパー稲品種「噸両優818」「万豊優818」の農地栽培見学会がこのほど、河南省信陽市固始県で行われ、進捗状況が発表された。湖南雑交水稲研究センター栽培室の李建武主任は現地で「大面積での生産量が1ムー(約6.7アール)当たり800キロ以上になる見込みだ」と述べた。科技日報が伝えた。

 両品種はいずれも、袁隆平ハイブリッド稲イノベーションチームのリーダーで、湖南袁創超級稲技術有限公司首席科学者の鄧啓雲氏が独自開発した。鄧氏は「長江流域では2016年から長期間にわたる異常高温が発生するようになり、稲の生産に対する深刻な脅威となっている。これは品種研究がすぐに異常気象に対応しなければならないことを意味している」と述べた。

 2021年4月に上海市で行われた第4回世界トップレベル科学者フォーラムで、ハイブリッド稲全国重点実験室は初めて、高温に強い稲の研究状況を発表した。鄧氏が独自開発した「噸両優818」は同年発表され、モデル農地での栽培が始まった。農業農村部(省)が行った生産量測定によると、モデル農地の生産量は1ムー当たり900キロ以上だった。

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