中国石油・化学工業連合会が主宰した技術鑑定会合が20日開かれ、中国製超高強度ZA60XC(T1000)PAN炭素繊維1000トン級工業生産技術が専門家委員会の技術鑑定に合格した。専門家委員会は「この成果は世界トップレベルに達している。中でも前駆体構造の設計と表象分析技術は世界をリードしており、鑑定は全会一致で合格だった」と述べた。人民網が伝えた。
炭素繊維は「工業の黄金」「新材料の王」と称され、強度が高く、ヤング係数比が大きく、耐腐食、耐疲労、耐高温などの特徴があり、航空・宇宙、国防・軍需産業、交通、新エネルギー、海洋工学などの分野で欠かせない戦略的材料だ。長期間にわたり、炭素繊維で最も中核となる先進技術、特に超高強度炭素繊維の大規模量産化技術は先進国によって独占されていた。
長盛科技の関係者によると、中国の経済・社会発展に伴い、炭素繊維とその複合材料の需要が急増している。中国の炭素繊維生産量は0に近い状態から、2022年には世界の生産量の3分の1を占めるようになった。しかし大半の生産能力はT300およびT700のレベルに留まっていた。ハイエンドのT800製品は品質の安定性が不足し、T1000以上の超高性能炭素繊維製品は100トン級の技術成果しかなく、1000トン級の大規模化・安定化生産が実現できなかった。長盛科技が担当し、深圳大学が協力する2年以上にわたる研究開発を経て、年産1700トンの生産ラインでT1000製品を安定的に生産できるようになった。検査によると、その性能は世界の同等製品のレベルに達しており、製品の品質合格率は95.6%以上となっている。