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スマート高速列車「復興号」が福廈高速鉄道で試運転

2023年09月07日

 中国福建省の福州市とアモイ(廈門)市を結ぶ福廈高速鉄道で4日、スマート高速列車「復興号」の試運転が行われ、同鉄道はスマート化の重要な一歩を踏み出した。科技日報が伝えた。

 福廈高速鉄道は、縦横各8ルートからなる中国の高速鉄道網「八縦八横」の沿海ルートにおける重要な構成部分となる。開通後、福州とアモイが「1時間生活圏」となり、アモイ、漳州、泉州の「30分生活圏」が実現する。また海上シルクロードと長江デルタ、粤港澳大湾区(広東・香港・マカオ・グレーターベイエリア)の相互接続をさらに促すことになる。

 今回試運転を行った復興号は、中国が独自開発し、独自の知的財産権を持つ次世代スマート高速列車だ。これまでの一般的な「復興号」と比べると、スマート化、快適性、安全性、省エネ性能、環境保護などの面で新たな高度化を実現している。中でも車体は、空気抵抗の少ない流線型の先頭車両と滑らかなデザインを採用しており、空気抵抗を3~5%カットしている。人体工学の原理に基づき座席や電動フットレストなどをグレードアップし、座席スペースと乗車の快適性を大幅に高めた。さらに、スマートセンサーやスマートモニタリング、スマート診断などの技術を搭載し、高速列車の安全運転保守のスマート化水準を一層高めている。

 福廈高速鉄道はデジタル化シミュレーションやスマート建造、スマートセンサー、スマート分析などの技術を導入し、最新の科学技術成果の応用を一体化させており、高速鉄道建設における数多くの空白を埋めた。同鉄道は年内にも開業条件を備える予定となっている。

 
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