中国民間ロケット企業、海上打ち上げに成功

2023年09月08日

　中国の民間ロケット企業である星河動力航天は5日、山東省海陽市とその周辺海域で「穀神星1号」海上発射型（遥1）キャリアロケットの打ち上げを行い、「天啓衛星ネットワーク21～24星」を高度800キロの予定軌道に投入した。中国の民間ロケット企業が海上での打ち上げに成功したのは今回が初めて。北京日報が伝えた。

「穀神星1号」はこれまで8回連続で陸上発射に成功していた。今回海上発射された衛星は陸上発射とは異なる新モデルで、柔軟性やミッションへの適応性が高く、打ち上げの経済性が優れているという特徴を持つ。打ち上げエリアと落下エリアが選択でき、各種軌道へのペイロード打ち上げの需要を満たし、落下エリアの安全問題を効果的に解消できる。

　海上発射は技術の難易度が高く、実施能力を備えている国は世界でも数えるほどしかない。

　星河動力航天の関係者は「今回は陸上発射の成功経験を海上発射にまで広げることができた。海上という揺れやすい独特な環境で、初めて誘導無しのホットローンチを採用し、発射台付き車両を船に固定した」と説明。「ロケット下部にマグネシウムベルトロックメカニズムを追加することでシンプルな構造となり、操作しやすく、地上のサポート条件も容易にした。マグネシウムベルトロックメカニズムは点火前に揺れ動くロケットをしっかり立たせることができ、点火後は溶けてロックが解除され、ロケットの離陸を保証した」と語った。

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