中国科学院によると、「持続可能な開発のビッグデータ国際研究センター」と「地球ビッグデータ科学プロジェクト」が作成した「地球ビッグデータによる持続可能な開発目標のサポート報告(2023)」がこのほど、国連SDGサミット2023で発表された。同報告書によると、中国は持続可能な開発の成果が顕著で、環境関連指標の過半数で国連「持続可能な開発のための2030アジェンダ」(2030アジェンダ)の目標を前倒しで達成した。人民網が伝えた。
国連は2015年9月に持続可能な開発に関する17の目標を中心とした「2030アジェンダ」を採択。2030年までに貧困の撲滅や平等の促進、気候変動への対応などに取り組むとした。同報告は7つの持続可能な開発目標に焦点を当て、世界と中国に関する32セットのデータ製品を提供し、持続可能な開発目標のモニタリングと評価に科学的な根拠を提供することを目的としている。
持続可能な開発のビッグデータ国際研究センター長を務める郭華東院士(アカデミー会員)は「報告は中国の環境に関連する持続可能な開発の指標について全面的な評価を初めて実現した。2022年末時点で92の環境関連指標の過半数が2030アジェンダの目標を達成している」と述べた。
報告によると、中国は高基準農地建設面積が大幅に拡大し、クリーンエネルギートランスフォーメーションで大きな進展があり、森林率と生物量がいずれも安定的な増加傾向を示している。2010~20年に国内の285の地級市(省と県の中間にある行政単位)以上の都市が、持続可能な開発で大きな進展を遂げた。
報告は、持続可能な開発目標の指標システムをさらに改善・調整し、地球ビッグデータに基づく指標の分析を積極的に促し、ビッグデータ共有の障壁を打破し、持続可能な開発目標の評価における地球ビッグデータの役割を十分発揮するよう提案した。
