大気質はスポーツのパフォーマンスと密接に関わっており、大気質がよい運動環境は、選手が好成績を収めるための重要な条件となる。中国浙江省杭州市で開かれている第19回アジア競技大会(杭州アジア大会)の期間中、同省の大気環境モニタリング・早期警報・予報プラットフォームは1キロ平方の分解能を持つ気象データ予報を提供し、各競技場の時間帯ごとの大気質をモニタリングできるようにしている。
この精度の背景には、スーパーコンピューターセンター「烏鎮の光」の毎秒数十京回に達する計算能力による支えがある。これにより、大気質の予報期間が7日間から15日間に伸び、中・長期の予報は30~90日間に拡大した。
大会の種目の中でも、セーリング競技は風向や風速、天候、潮流などの条件が極めて重要になる。「烏鎮の光」は海洋スマートグリッドの空間分解能をこれまでの10キロから5キロに高め、今後7日間の天候の変化に対する精度の高い予報を短時間で実現した。高潮氾濫リスク対応システムの精度はさらに向上し、すべての海岸線の防波堤をカバーしている。
注目点としては、「烏鎮の光」が杭州アジア大会の海洋環境保障サービスに対する海洋数値モデルの空間分解能を10メートルまで高め、時間解像度も10分まで精密化し、海洋環境のモニタリング能力をさらに向上させたことだ。
「烏鎮の光」は浙江省初のスパコンセンターとして、世界トップレベルの計算能力を持つスパコンセンターと関連プロジェクトを完成させた。今年はさらにレベルアップし、浙江省で唯一、中国で14番目の国家スパコンセンターになった。今後も引き続きその強大な計算能力をベースとして、スマートシティや人工知能(AI)、新材料開発などにサービスを提供していく。