有人宇宙船「神舟17号」、宇宙ステーションでの任務が明らかに

2023年10月30日

　中国の有人宇宙船「神舟17号」の有人飛行任務に関する記者会見が25日に行われ、今回の飛行任務で初めて宇宙ステーション船外の試験的整備作業を行うことが明らかになった。

「神舟17号」の有人飛行任務は、有人宇宙飛行が立案・実施されてから30回目の飛行任務であり、12回目の有人飛行任務となる。

　今回の任務の主要な目的は次の通り。▽有人宇宙船「神舟16号」乗組員と軌道上で交代を行い、約6カ月間滞在する。▽宇宙科学・応用ペイロード軌道上実験（試験）、宇宙飛行士の船外活動及びペイロードの船外移動、船外ペイロード設置及び宇宙ステーション整備などの作業を実施する。▽宇宙ステーション複合体の機能と性能を持続的に評価し、宇宙ステーション運営における貴重なデータと経験を取得する。▽地上サポートセンターとの宇宙ステーション運営管理任務遂行の連携性と整合性を検証し、宇宙ステーションの運営効率と故障処理能力をさらに向上させる。

　スペースデブリが増加している現在、宇宙船の長期運営では宇宙の微小粒子による衝突も避けられない。これまでの検査で、宇宙ステーションのソーラーウィングが宇宙微小粒子による衝突を複数回受け、軽度の損傷が生じていることが分かった。宇宙ステーションの各種機能や性能指標は現在、いずれも要求を満たしているが、宇宙ステーションの長期運営や技術検証能力を考慮し、今回の任務では神舟17号の乗組員が船外で試験的な整備を行うことになっている。これは極めて挑戦的な作業となる。

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