中国科学技術協会はこのほど、安徽省合肥市で行われた第25回中国科学技術協会年次総会のメインフォーラムで、2023年の重要科学問題を発表した。これには「低エネルギー消費の人工知能（AI）をいかに実現するか」「世界的な気候変動の中で、作物をいかに土壌環境に適応させるか」「中国の超高速鉄道の列車設備に炭素繊維複合材料をどうやって応用するか」など、先見性、革新性、牽引性を持つ10件の先端科学問題、9件の工学技術難題、10件の産業技術問題が選ばれた。
フォーラムではAIや新エネルギー、高性能材料、生命科学などの重要課題が関心を集めた。他の問題・難題には「航空機の高層大気における機動飛行をいかに実現するか」「現代陸上生態系がどのような起源で始まったのか」「新エネルギー廃棄物のクリーンで高価値な利用のブレイクスルーをいかに実現するか」「ブレインマシンインターフェース技術を臨床医療にどう応用するか」などが含まれた。
今年の募集では国内の学会・学会連合、一部の企業科学技術協会計89機関が推薦する590件の問題・難題が寄せられた。数学・物理・化学基礎科学、地球科学、生態環境、製造技術、情報技術、先進材料、資源エネルギー、農業テクノロジー、ヘルスケア、航空・宇宙技術の10分野が含まれた。選考過程では院士（アカデミー会員）・専門家合計117人が二次審査や最終審査などで厳格な評価・議論を行った。