中国の第40次南極科学観測隊が1日、上海中国極地観測国内基地埠頭から出航し、5カ月以上にわたる科学観測が始まった。
今回の南極科学観測任務では、初めて船舶3隻がサポートする。極地科学観測砕氷船「雪竜号」と「雪竜2号」は上海から出航し、主に科学観測や人員輸送、後方補給などの任務を遂行する。貨物船「天恵号」は江蘇省張家港市から出航し、主に新たな科学観測基地建設で使われる物資を輸送する。観測隊は中国の約80機関、460人余りで構成される。
今回の観測の注目点は、ロス海新基地の建設だ。新基地は長城基地と中山基地に続く3カ所目の通年観測基地で、中国の南極における5カ所目の観測基地となり、初の太平洋セクター向けの観測基地にもなる。大気環境や海洋基礎環境、生物生態などの多層位・学際的な観測・モニタリング及び科学研究活動を実施し、完成後は夏季観測人員80人、越冬観測人員30人を受け入れる。