中国気象局の発表によると、海上多帯域雲霧観測無人艇がこのほど、江蘇省連雲港海事局監督管理拠点から出発し、黄海海域における海上雲霧立体観測を行った。累計航行距離は110カイリ、航続時間は16時間に達した。中国が独自開発した気象無人艇による長時間航行観測試験は今回が初めてで、これにより海上広範囲気象と水文観測を行う能力がほぼ形成されたことになる。科技日報が伝えた。
観測可能領域を拡大するため、中国気象局気象観測センターが中心となり「海上多帯域雲霧観測設備開発及びモデル応用」計画が実施された。同計画で開発された気象無人艇は現在、単独で航行できるようになっており、連続観測により各種情報が取得できる。
この無人艇は機動性と自力の航行能力が高く、指定エリアに到達した後、長時間観測を実施できる。海上で影響の大きな気象状況が発生すると、気象影響エリアなどの観測ニーズに基づき、無人艇が指示を受けて目標エリアに向かい、雲の高さや雲の量、海上の霧、視界、海面温度、海塩などの観測を実施する。また、気象衛星や陸上レーダーなどと共同観測を行い、観測エリアと範囲を拡大して精度を高めることも可能にしている。
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