中国黒竜江省撫遠市産クランベリー10万箱が11日、広西チワン族自治区南寧市に到着した。これが中国国内で話題となり、多くの人が中国で栽培されている国産クランベリーについて知ることとなった。科技日報が伝えた。
2019年までは、中国が海外から輸入するクランベリーは、加工されたドライフルーツやカプセルのみで、生の果実はなかった。黒竜江省撫遠市クランベリー栽培拠点の李峰総経理は19年に北米でクランベリー栽培技術を学び、その種を導入し、中国初のクランベリー大規模栽培拠点を建設した。拠点の面積は現在、280ヘクタールに達し、クランベリーの年間生産量は2700トンに上っており、中国国内唯一かつアジア最大のクランベリー栽培拠点となっている。
李氏は「撫遠市の土地は、土壌のpH値や豊富で清らかな水資源がいずれもクランベリーの生育に適しており、世界の野生クランベリー成長帯にも位置しているため、その栽培に向いている」と説明。「種子は植物における半導体といえる。中国人の口に合ったクランベリー品種を栽培することが私の理想だ」と述べた。
同拠点のクランベリーの種はこの2年間、有人宇宙船「神舟14号」と「神舟16号」に搭載されて宇宙を2回旅した。
これについて李氏は「新品種の育成には長い時間がかかるが、われわれは実験を続けている。中国の土地に適した独自の知的財産権を持つクランベリー品種を作ることを目指したい」と意気込みを語った。