2024年01月22日-01月26日
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深圳大学の食堂に「AIチキンスープ」カウンターが登場

2024年01月22日

 中国の深圳大学の食堂に16日、複数の「AI(人工知能)チキンスープ」カウンターが登場し、同大学騰訊雲(テンセントクラウド)AI特別クラスの学生がスープを配った。科技日報が伝えた。

 このスープの材料は同クラスの大学生がAIを使って飼育したものだ。春節(旧正月、2024年は2月10日)を控え、飼育場が感謝の意を表すために、特別クラスの教員と学生に数百羽の烏骨鶏と数百個の鶏卵を送った。学生たちは春節休みに入る前に、食堂で烏骨鶏を煮込んで「AIチキンスープ」にし、大学の教員と学生に無料で試食してもらうことを決めた。

 同クラスの学生は2023年、貴州赤水烏骨鶏養殖場を訪れ、同大学コンピューター・ソフトウェア学院などの教員とテンセントのエンジニアの指導を受けながら、8カ月以上かけて烏骨鶏のスマート養殖システムを開発した。

 持続的なアップグレードにより、学生は25万羽の烏骨鶏の識別と追跡を実施。システムが稼働してから半年が経ち、養殖場の烏骨鶏の生産量が6万羽以上増え、出荷率が30%向上した。

 特別クラスの学生の王翊澧さんは「プロジェクトチームはターゲット検出、追跡、行動識別などのディープラーニング・コンピュータービジョン技術を利用し、体調不良の鶏を速やかに発見し、感染拡大のリスクを低減させた。また、異物警報機能を構築し、野良犬やイタチなどの侵入者による『鶏泥棒』を防ぎ、温度・雨量センサーなどのIoT(モノのインターネット)デバイスを活用して、鶏舎の環境をモニタリングしている」と説明した。

深圳大学
 
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