再使用ロケット「朱雀3号」の垂直帰還技術の飛行試験が19日、酒泉衛星発射センターで行われた。今回の試験は藍箭航天VTVL-1試験ロケットを使って行われ、低空・低速状態のロケット垂直回収能力、制御システムとエンジンの調整・推進性能のマッチング性、ロケット垂直回収の誘導アルゴリズムが検証された。人民網が伝えた。
今回の試験飛行を行ったVTVL-1試験ロケットの離陸質量は約50.3トン。ロケット全体の最大離陸質量は68トンに達し、中国で現在、離陸飛行規模が最も大きい垂直打ち上げ・着陸試験ロケットとなっている。再使用ロケットの開発に向けたフルサイズエンジニアリングプロトタイプで、朱雀3号と同じステンレス材料体系とフルサイズ大推力液体酸素・メタンエンジンを採用。高精度垂直回収・誘導制御、着陸緩衝機構、地上一体化測量・打ち上げ・制御システムなど複数の重要技術を応用し、「朱雀3号」の2025年の初飛行に向けた技術的基盤をしっかり固めた。
「朱雀3号」は次世代再使用液体酸素・メタンキャリアロケットで、中国初のステンレス製液体キャリアロケットでもある。ロケットの本体直径は4.5メートル、フェアリング直径は5.2メートル、全長は76.6メートルとなっている。離陸質量は約660トン、離陸推力は約900トンで、動力システムは独自開発した天鵲シリーズ液体酸素・メタンエンジンを採用している。
「朱雀3号」の第1段の設計再使用回数は20回以上で、1回の使用任務の低軌道積載能力は21.3トンに達し、エリア回収任務は18.3トンとなる。中国の衛星インターネット構築の高密度打ち上げ、大型通信衛星GTO軌道打ち上げ、各種宇宙船の打ち上げの任務を力強く支え、中国の商業宇宙飛行の大型輸送力、再使用、低コスト衛星インターネット時代への前進をサポートする。
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