中国移動通信集団海南有限公司(以下「海南移動」)は4日、海南省瓊海市博鰲(ボアオ)鎮に5G-Advanced(5G-A)モバイル通信基地局が開通し、同省が5G-Aモバイル通信ネットワーク商用化という新たな時代に入ったと発表した。5G-Aは接続速度やレイテンシ(データ転送などを要求してから実際にデータが届き始めるまでの待ち時間)などの性能が第5世代移動通信システム(5G)よりも10倍向上している。中国新聞網が伝えた。
5G-Aは5.5Gとも呼ばれ、5Gをベースに進化・強化したもので、トリプルキャリアアグリゲーション技術を重要な特徴の1つとしている。ボアオ・アジアフォーラム年次総会の開催地である東嶼島では、海南移動と華為技術(ファーウェイ)が海南省で初めて5G-Aトリプルキャリアアグリゲーション広域モデルエリアを構築。実効速度(下り)は最大4.35Gbpsに達するという。
海南移動計画建設部の鄭惟海総経理は「5G-Aネットワークに端末を接続すると、単一ユーザーが利用可能な帯域幅が従来の最大100Mから260Mに向上する。これは、同じHD動画をダウンロードするのに必要な時間が、従来の3分の1になることを意味する。海南省で超広帯域幅が実現したのは今回が初めてで、HD動画や生配信、裸眼3D、VR(仮想現実)などのサービス体験で質的飛躍をもたらす」と述べた。
2023年末時点で、海南省内の開通済み5G基地局数は2万6304カ所で、全ての行政村に5G網が普及している。