中国の雲南大学などの研究者がこのほど、郭守敬望遠鏡（LAMOST）のスペクトルデータとアンドロメダ銀河（M31）の既存の観測結果を利用して、世界最大規模の視線速度測量値を持つアンドロメダ銀河の星位表を構築した。これに基づき、アンドロメダ銀河の回転曲線を描出することに成功し、アンドロメダ銀河の質量が太陽の約1兆1400億倍に当たることを算出した。関連研究成果は英学術誌「王立天文学会月報」のオンライン版に掲載された。科技日報が伝えた。
研究チームは今回、1万3679個の視線速度測量値を持つアンドロメダ銀河内の天体を収集し、同銀河の中心から40万7600光年内の回転曲線を描出。その精度は5～20％に達した。
質量は銀河における基本的な物理的特性であり、アンドロメダ銀河の質量の正確な測定は、その物質分布、形成と進化の歴史、所属する銀河群における役割を理解する上で極めて重要だ。研究チームはこの回転曲線に基づき、3つの成分を含むアンドロメダ銀河質量モデルを構築し、同銀河の質量分布を明らかにするとともに、同銀河の質量が太陽の約1兆1400億倍に相当すると算出した。