2024年02月26日-02月29日
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AGIデジタルヒューマンの雛形が北京で登場

2024年02月27日

 北京通用人工智能研究院が開発した汎用人工知能(AGI)デジタルヒューマンの雛形「通通(トントン)」がこのほど、登場した。人民網が伝えた。

 SF映画「流転の地球2」のデジタル生命体「丫丫(ヤーヤー)」のように、「通通」は高度にシミュレーションされたデジタル世界で生活し、3~4歳の女の子の姿をしている。彼女は自主学習のほか、自ら作業を始めることもできる。例えば、おもちゃが床に落ちているのを見つければ、それをおもちゃ箱に戻すことができ、障害物があると、周囲の環境を観察してから、自分で通過する方法を考えることが可能だ。部屋を片付ける際には、いすなどの道具を柔軟に活用して補助作業を行う。

 同研究院の朱松純院長は、「ChatGPTは一夜にして大量の書物からの知識を学習できるが、真の知能体にとっては『街角の知恵』こそ最も重要なものとなる。独自開発した中国製学習・推理フレームワークのサポートを受け、『通通』は3~4歳児の知力水準と人類に似た価値観を持つ」と説明した。

 研究者は「汎用知能体は人のような物理的・社会的常識を備え、『生まれつき』の本能を持つべきだ。価値によって推進され、限りないミッションを遂行するだけでなく、自らミッションを定義できる。これはAGIの鍵であり、人類が子供の頃から持っている能力でもある。しかし、現在の多くのAIが重視する発展方向は、これとは真逆になっている」との見解を述べた。

 
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