中国科学院上海光学精密機械研究所は、ストレージ容量が一般的な光ディスクの1万倍、一般的なハードディスクの100倍に当たる「スーパーディスク」を開発した。新華社が伝えた。
この「スーパーディスク」は同研究所が上海理工大学などの研究機関と協力し、超大容量・超解像3D光ストレージの研究で得た画期的な進展となる。国際的学術誌「ネイチャー」は22日、関連研究成果を掲載した。
超解像の書き込みや読み出し、3Dストレージ、長寿命媒体を同時に実現することは、10年以上にわたり、世界の光ストレージ研究分野における難題とされてきた。論文の責任著者の一人で、上海理工大学教授の顧敏院士(アカデミー会員)は2012年、ツインビーム超解像光ストレージ原理の構想を打ち出した。
7年間に及ぶ研究開発により、「スーパーディスク」研究チームはツインビーム制御凝集誘起発光超解像光ストレージ技術を利用し、実験で初めて情報の書き込み・読み出しがいずれも光学回折限界の制限を上回る、スポットサイズ54nm、トラックピッチ70nmの超解像データストレージを実現した。100層の多層記録を達成し、1枚の等価容量がPb級に達した。加速劣化試験の結果、ディスク媒体の寿命は40年以上となっている。