2024年04月01日-04月05日
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中国初の自動運航船、自動離着岸やスマート衝突回避機能を搭載

2024年04月02日

 大連海事大学のスマート研究・実習両用船は、中国独自の知的財産権を持つ自動運航船で、6月にも引き渡しが行われる予定となっている。世界初の自動航行、遠隔操作、自動操縦機能を備えた科学研究・実習船で、海事規則や航行ビッグデータに基づいた船舶スマート意思決定モデルと自動離着岸システムが搭載されており、航路の最適化とスマート衝突回避機能を備え、あらゆる海域での自動航行を可能にしている。中国交通報が伝えた。

 同船は長さ69.83メートル、幅10.9メートルで、巡航速度は17.5ノット、排水量は1430トンとなっている。1500キロワット(kW)デュアル全電動ポッド2基によって前進する。また、1520kWのディーゼルユニット3台が電力を供給し、サイドスラスターとフィンスタビライザーも搭載されている。定員は50人で、風浪レベル4(波高1.25~2.5メートル)における科学研究・教育が可能で、風浪レベル6(波高4~6メートル)でも安全に帰港することができる。

 同船は現在、係留設備のテスト段階にあり、マニュアルに基づいて係留テストが実施されている。順調に進めば、5月には航行テストに入り、6月末には引き渡しが行われ、スマート試験、科学研究、スマート化教育の段階に入る。

 計画では、引き渡し後半年以内に、海岸施設での遠隔操作を実施し、1年後には、船の上で人が見守る中、自動運航試験が行われることになっている。スマートシステムのソフトウェアのアップグレードに伴い、さらにレベルの高いスマート機能が実現されることになる。

大連海事大学
 
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