2024年04月22日-04月30日
トップ  > 科学技術ニュース >  2024年04月22日-04月30日 >  ドローンによる「空中植林」、緑化事業をサポート

ドローンによる「空中植林」、緑化事業をサポート

2024年04月22日

 中国チベット自治区では、2021年にラサ南北山緑化プロジェクトが始まった。10年間で約13.8万ヘクタールの植林を行い、ラサを「青い山に抱かれ、緑水が流れる古都」にする計画だ。24年におけるラサ南北山の植林面積は3万ヘクタール以上を計画しているが、植林にはドローンなどのテクノロジーが応用されている。中国西蔵新聞網が伝えた。

 同プロジェクトでは科学技術が重要な役割を果たしている。ラサ市城関区の奪底溝では、操縦者の指令を受けた農業用ドローンが土を1分ほどで山の中腹まで運んだ。ドローンの使用は土の輸送効率を高めるとともに、施工の安全も確保できる。植林作業員の巴桑扎西氏は「ドローンのサポートで私たちが苦労して土や苗を山に運ぶ必要がなくなった。ドローンが輸送を担当し、私たちは植林に専念する。ここは山が険しく、ドローンを使うと便利で安全だ」と語った。

 巴桑扎西氏が植林を行う地域は、ラサ南北山緑化プロジェクトの奪底溝1号エリアだ。同エリアの上半分は坂が険しく通行が大変なため、ドローンで土を輸送していた。

 ドローン操縦者の次旺氏は「このエリアはラバで往復すると1時間かかって20本の木を運ぶ。現在はドローンで1往復当たり6分間で6~8本運ぶことができる。1日当たりで計算すると、1台のドローンの作業量はラバ8~14頭分に相当するため、ドローンを使えば時間と労力も節約できる」と説明した。

 
※掲載された記事、写真の無断転載を禁じます
 

上へ戻る