2024年04月22日-04月30日
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「神舟18号」の3飛行士、宇宙で「魚を育てる」

2024年04月30日

 25日に「神舟18号」で宇宙へと向かった葉光富宇宙飛行士、李聡宇宙飛行士、李広蘇宇宙飛行士のミッションの内容が明らかになった。中国青年報が伝えた。

 中国有人宇宙プロジェクト弁公室報道官の林西強氏は、このほど開かれた「神舟18号」有人飛行ミッションの記者会見で、「今回のミッションは宇宙ステーション応用・発展段階で3回目となる有人飛行ミッションで、有人宇宙飛行としては32回目となる」と述べ、以下の主な目的について紹介した。

▽「神舟17号」の乗組員と軌道上で交代し、宇宙ステーションで約6カ月滞在して宇宙科学・応用実験(試験)を行う。

▽宇宙飛行士の船外活動および物資の出し入れを行い、宇宙ステーションスペースデブリ防護装置の設置、船外ペイロード・船外設備の設置・回収などのミッションを遂行する。

▽科学教育・公益活動、宇宙搭載試験を実施する。宇宙ステーションの運営効率をさらに高め、総合的な応用効果を持続的に発揮する。

 林氏にさらに「『神舟18号』の乗組員は滞在期間中、船内科学実験キャビネット・船外ペイロードを利用し、微小重力基礎物理や宇宙材料科学、宇宙生命科学、宇宙医学、宇宙技術などに関する90回以上の試験(実験)を行う。中でも『神舟18号』によって運ばれた実験装置と関連サンプルを使い、軌道上で水生生態学研究プロジェクトを行うことが注目点となる。ゼブラフィッシュやキンギョモを研究対象に、軌道上で安定的に稼働する循環水生生態系を構築し、宇宙における脊椎動物飼育のブレイクスルーを実現する。また、軌道上で植物のシュート先端幹細胞機能の研究を行い、重力に対する植物進化の適応メカニズムを明らかにすることで、宇宙環境に適した作物の設計に向けた理論的な裏付けを提供する」と語った。

 
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