上海放射光施設プロジェクトが15日、国の検収に合格した。同プロジェクトの建設により、上海の放射光施設の総合力が向上した。中国新聞網が伝えた。
中国科学院上海高等研究院副院長を務める上海放射光施設プロジェクトサブマネージャーの邰仁忠氏は「当プロジェクトの建設内容には、16本のビームライン及び実験ステーションの新設、放射光の性能拡張、ユーザー補助実験室・ユーザーデータセンターの建設などが含まれる。プロジェクト完成後、上海放射光施設は計34本のビームラインと46の実験ステーションで、ユーザーに生命科学、材料科学、化学触媒などのサービスを提供する。世界の第3世代中エネルギーシンクロトロン放射光源施設のうちビームライン・実験ステーションの数が最も多く、エネルギーエリアのカバー範囲が最も広く、実験方法が豊富な重要テクノロジーインフラになる」と説明した。
同プロジェクトは2016年11月に着工し、23年7月に完成。試験運転期間中、新たに建設されたビームライン・実験ステーションは約8万時間のサービスを提供した。ユーザーが発表した科学論文は約500本(学術誌「サイエンス」「ネイチャー」「セル」の12本を含む)で、35社の中国国内大手企業にカスタマイズした技術ソリューションを提供している。