中国浙江省杭州市は2021年5月、全国スポンジシティ建設の体系化全域推進モデル都市第1弾に選ばれた。杭州スポンジシティプロジェクトはこの3年間で、コンセプトから試験的実施へ、さらに体系化全域推進へと移行している。中国新聞網が伝えた。
スポンジシティとは、都市計画・建設・管理において、建築物や道路、緑地、水系などの雨水を貯留・浸透させ緩やかに放出し「自然貯水・自然浸透・自然浄化」を実現する都市発展の方法を指す。
拱墅運河アジア競技大会公園を歩くと、さまざまな「小さなスポンジ」を見ることができる。公園は敷地内の雨水流出の最適な管理ができるよう設計され、周辺の河川に雨水を提供して地域の水質と水環境を改善し、「スポンジシティ+グリーン建築物3つ星」のダブル基準公園となっている。
公園内には約6万平方メートルの屋上緑化、約7万2000平方メートルの透水性舗装、約2万9000平方メートルの沈没緑地が設置されている。雨水回収利用設備2セットの有効容積は1600立方メートルで、緑化灌漑や道路洗浄、洗車に用いられる。非在来水源の利用率は40%で、年間流出制御率は98%に達している。
杭州スポンジシティは「点」ではなく「面」という特徴もある。同シティの工事は2023年末に完了した。累計342.67平方キロの排水エリアを建設し、完成した市街地面積の41%を占めている。
杭州市スポンジ弁公室(杭州市都市農村建設委員会)の関係者は「体系的な計画、全域における推進、モデルによる牽引、長期間有効管理を原則とし、生態系回復、洪水対策、水環境ガバナンス、水資源利用、都市再開発の5つのプロジェクトを重点的に実施し、スポンジシティ建設モデルエリア構築に尽力する」と述べた。