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清華大学の研究者、本物に近い電子皮膚システムを開発

2024年06月11日

 清華大学宇宙航空学院柔軟性電子技術実験室の張一慧教授のチームが、生体模倣3次元アーキテクチャを備えた新型電子皮膚システムを開発した。物理的なレベルで圧力や剪断力、応力など複数の機械信号を同時に読み取り、感知することができる。圧力位置への知覚分解能は約0.1ミリで、本物の皮膚に近い。研究成果は国際的学術誌「サイエンス」に掲載された。科技日報が伝えた。

 この3次元電子皮膚は皮膚の構造と類似し「表皮」「真皮」「皮下組織」で構成されており、各層の有効体積弾性率は対応する人の皮膚の層に近い。センサーと回路は主に「真皮」に位置し、うち力覚センサーユニットは8本カゴ状構造となっている。センサーはカゴ状構造の上部に位置し、電子皮膚の表面に近いため、外部の作用力に対して非常に敏感だ。応力センサーは装置底部のアーチ構造上にあり、垂直の高度で力覚センサーユニットの上部のセンサーと一定の距離を保つため、対面の引張応力変形にのみ敏感で、圧力の干渉をほぼ受けない。

 研究者はこの3次元構造を持つ電子皮膚をディープラーニングアルゴリズムと深く結びつけ、タッチしただけで物体の体積弾性率と局部の主曲率を同時に測定できる先進的な触覚システムを開発した。食べ物の鮮度の判別など、実際の応用例を紹介し、物理量の定量測定(摩擦係数など)やマンマシンインタラクションなどでの応用の可能性を示した。

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清華大学
 
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