中国初のジャイアントパンダ学院、新入生募集がスタート
2024年07月16日
中国四川省林業・草原局と西華師範大学が共同で設立した中国初のジャイアントパンダ学院でこのほど、新入生募集が始まった。計画では学部生50人を受け入れる。中国新聞網が伝えた。
同学院は、パンダの保護・研究を中心とし、西華師範大学生命科学学院をベースに新設された二級学院となる。学部と修士課程が設けられ、パンダ保護・研究人材チームの構築を中心とし、ジャイアントパンダ国家公園や自然保護区などの最前線で業務を行う専門人材を育成する。
学習内容は、パンダの日常の世話から竹林、そして先端テクノロジーまで多岐にわたっている。
西華師範大学希少動植物研究所の所長を務めるジャイアントパンダ学院の韋偉教員は「学生はパンダの飼育や繁殖、病気予防といった実習に参加する。卒業後はジャイアントパンダ繁殖基地や動物園などに就職し、飼育員として活躍したり、自然保護区の最前線でパンダの保護活動に従事することもできる。また、修士課程に進み、パンダの習性や保護の必要性を深く学ぶこともできる。教員は生命科学学院の教員のほか、中国科学院動物研究所や中国ジャイアントパンダ保護研究センターなどの専門機関の専門家22人を招く予定になっている」と説明した。
西華師範大学林学講座の主任を務めるジャイアントパンダ学院の黄燕教員は、「大学1年から3年まで、研修と実習がある。学生は栗子坪や唐家河などの国家級ジャイアントパンダ保護区のほか、科学研究所や動物園などで研修と実習に参加して、パンダの生息地や野外での状況、飼育、繁殖などについてじっくりと学ぶことができる」と述べた。
西華師範大学は、野生のパンダ生態学の研究を早期から始め、長く続けている高等教育機関であり、「パンダ大学」と称されている。「中国のジャイアントパンダの父」と呼ばれた胡錦矗氏や、中国科学院院士（アカデミー会員）の魏輔文氏といったパンダの研究者を複数世代にわたって輩出してきた。
ジャイアントパンダ学院の野生動物・自然保護区管理学科では、中国全土から50人の新入生を募集する。四川省から35人、省外から15人を受け入れる計画で、合格ラインは中国大学統一入学試験（通称「高考」）の成績が500～530点としている。同学院の教員は「第一陣の新入生が4～7年の学習を経て、野生動物保護・研究分野の大黒柱へと成長することを願っている」と述べた。
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