2024年07月16日-07月19日
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ハルビン工業大学の研究者、体温発電に利用できる材料を開発

2024年07月19日

 ハルビン工業大学材料科学・工学院の張倩教授と毛俊教授の研究チームは、二ビスマス化三マグネシウム(Mg3Bi2)単結晶が室温で優れた塑性変形能力と熱電性能を持つことを発見し、プラスチック熱電材料分野で新たな進展を遂げた。研究成果は10日、国際的学術誌「ネイチャー」に掲載された。科技日報が伝えた。

 研究チームはセンチメートル級の高品質ビスマス化マグネシウム単結晶を作成し、この単結晶の面内方向の圧縮ひずみが75%以上、引張ひずみが100%に達することを発見した。この数値は従来の熱電材料を1桁上回り、類似した結晶体構造を持つ一部の金属材料も上回っている。張氏は「ビスマス化マグネシウム単結晶は室温下で曲げやねじりなど複数の塑性変形が可能だ。最適化した後のビスマス化マグネシウム単結晶は室温でさらに優れた熱電性能を示し、現在のプラスチック半導体材料より優れている」と説明した。

 このプラスチック熱電材料は、人体の体温発電や体温制御などに使われるフレキシブル熱電デバイスの開発に用いることができる。

ハルビン工業大学
 
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