2024年09月02日-09月06日
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143メートルの超大風力発電ブレードの製造現場

2024年09月02日

 東方明陽新エネルギー先端設備産業拠点を上空から見下ろすと、頭部が大きく、中央部が平らで、尾部が細長い形をしている風力発電ブレードが巨鯨のように大地に横たわっている。ここでラインオフする長さ143メートルの風力発電ブレードのローター直径は292メートルに達し、世界最大直径の風力発電ブレードだ。人民網が伝えた。

 東方明陽新エネルギー東方拠点総合管理責任者の王家暉氏は「現在の乗用車の全長は5メートルほどだ。これを28台並べても風力発電ブレードの長さに及ばない。縦にすれば40階建てビルよりも高く、重さは60トン以上だ」と例を挙げて説明した。

 王氏は「MySE292洋上超大型ブレードの受風面積は6万6000平方メートル以上で、標準的なサッカーコート9.4面分に相当する。ブレードを長くすることで受風面積が拡大し、より多くの風力エネルギーを取り込むことができる。しかしブレードが長いほど柔軟性も増すため、空力弾性的な不安定性の問題も顕著になる。風力発電機の分野では主にブレードの振動として現れ、その損耗が加速するほか、ブレードの断裂が生じる可能性もあり、風力発電機の安全な稼働に影響が及ぶ。そのため製造の難易度も段階的に高まる」と説明した。

 このことから、明陽新エネルギーのエンジニアは航空機の翼の設計を参考にし、このブレードに風を捉える能力を持たせ、空力弾性切断技術を採用して、ブレードの最大風荷重を軽減した。また次世代炭素繊維材料を採用し、同レベルのブレードより10%軽量化した。

 雷保護システムは明陽が独自に開発した複合雷保護システムを採用。全面的に防護し、雷が多い地域で優れた性能を発揮する。

 この風力発電ブレードの製造にはどれほど時間がかかるのだろうか。王氏は「今年2月に1枚目のブレードがラインオフした後、東方明陽は製造工程の改善・向上を行った。現在は注入から成形まで64時間かかるが、今後は60時間に短縮したい」と述べた。

 同ブレードは明陽が開発したMySE18.X-20MWメイン装置に搭載され、単体の年間発電量は8000万kWhに達する。これは二酸化炭素排出6万6000トンの削減に相当し、約9万6000世帯の年間電力消費量を満たす計算になる。

 
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