2024年09月09日-09月13日
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中国の科学者、全固体電池材料のブレイクスルーを実現

2024年09月13日

 中国科学院青島生物エネルギープロセス研究所の武建飛研究員率いる先端エネルギー貯蔵材料・技術研究チームが、全固体リチウム硫黄電池用の新型硫化リチウム正極材料を開発した。エネルギー密度は1kg当たり600ワット時(Wh)以上となる。関連する研究成果は国際的学術誌「Small」に掲載された。科技日報が伝えた。

 今回の研究は高エネルギー密度の全固体電池における新たな開発方法とアプローチをもたらした。すでに商用化されているリチウムイオン電池と比べるとそのエネルギー密度は倍以上であり、より低コストだ。

 武氏は「この硫化リチウム正極材料は1グラム当たり1165.23ミリアンペアアワー(mAh)の高い比容量を示し、理論値の1グラム当たり1167mAhに近い。室温で6200回サイクルした後でも84.4%の容量を維持できる。商用化されたシリコンカーボン負極を使用してフルセルを組み立てると、室温で400回放電しても電池の比容量は初期容量97%以上を維持する」と説明した。

 新材料は液体リチウム硫黄電池の「シャトル効果」などの問題を効果的に解決できるほか、高エネルギー密度や長サイクル寿命といった特徴を持ち、電気自動車業界で極めて高い商用的価値と幅広い応用の可能性を持つ。

青島生物エネルギープロセス研究所(中国科学院傘下の研究所)
 
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