復旦大学天文・天体物理学研究センターが設立

2024年10月24日

　復旦大学天文・天体物理学研究センターがこのほど、同大学江湾キャンパスに設立された。センターの設立は、復旦大学が基礎研究の学科体制を整備し、世界トップクラスの大学を目指す上での重要措置となる。光明日報が伝えた。

　今回の設立は、天文学分野における同大学の研究が新たなスタートラインに立ったことを示している。同センターは高エネルギー天体物理学、銀河の形成・進化、宇宙学、計算天体物理学の4つの重点学科で研究を行うとともに、時間領域天文学の研究も検討する。研究手段には理論、数値シミュレーション、観測が含まれる。

　高エネルギー天体物理学には、ブラックホール天体物理学（ブラックホール降着理論、活動銀河核、突発天体）と粒子天体物理学が含まれる。銀河の形成と進化には、銀河核フィードバック関連の理論および観測研究が含まれ、近年話題となっている銀河周回媒体関連の理論・観測研究も行う予定となっている。時間領域天文学には、ガンマ線バースト、高速電波バースト、潮汐破壊現象などが含まれる。

　復旦大学は近年、天体物理学関連の人材誘致を特に重視している。同センターは現在、教授4人、若手研究員1人、科学研究補佐2人、博士研究員5人、大学院生22人、学部生35人で構成され、今後、中国内外の若手人材を積極的に誘致し、国内外の天文学研究機関との学術交流や大学内の関連学科との学際協力を強化する。同センターは2～3年以内に8～10人からなる天文・天体物理学チームを構築する予定で、5年後には国際的影響力を持ち、国内をリードする天文学研究・人材育成機関になることを目指す。