中国科学院とドイツ国立科学アカデミー・レオポルディーナはこのほど、ドイツのベルリンで「ベルリン宣言:カーボンニュートラルへの道」を発表した。基礎研究と国際協力を強化し、カーボンニュートラルを実現する道を共に探ることを提案するとともに、若手科学者にカーボンニュートラルの目標達成においてより大きな役割を担うよう呼びかけた。科技日報が伝えた。
中国科学院とドイツ国立科学アカデミー・レオポルディーナは10月29、30両日、ベルリンで第2回「科学と未来」二国間シンポジウムを共催した。シンポジウムはカーボンニュートラル分野の最新研究成果を踏まえ、同分野における両国の約100人のトップレベル科学者や若手科学者を結集し、カーボンニュートラルの目標達成において直面する課題とその対策について議論した。中国科学院元院長の白春礼院士(アカデミー会員)とノーベル化学賞受賞者のベンジャミン・リスト教授が基調報告を行った。
パリ協定を遵守するため、中独両国は炭素排出を大幅に削減する目標を立てた。科学者はこの目標を達成する効果的な措置を定め、二酸化炭素(CO2)排出を減らすよう呼びかけた。シンポジウムの会期中、中国科学院の侯建国院長とドイツ科学アカデミー・レオポルディーナのジェラルド・ハウグ会長が共同で、「ベルリン宣言:カーボンニュートラルへの道」に調印し、発表した。
同宣言は社会に対する科学の積極的影響について、科学的視点から気候変動対応やカーボンニュートラル実現の道を探った。政策、経済、国際協力などの面で協調して努力するよう呼びかけ、カーボンニュートラルの目標達成における科学技術イノベーションの重要な役割を強調した。
中独両国の科学アカデミーは2019年、第1回「科学と未来」二国間シンポジウムで「北京宣言」を共同で発表し、基礎研究の強化を共に提案した。双方は今回発表された「ベルリン宣言」の中で、相互信頼の精神に基づき協力を継続し、科学と社会の架け橋を築くために協力し、若手科学者を共同で育成し、中独国際科学協力で大きな成果を上げるよう重ねて表明した。