中国広東省深圳市でこのほど、「低空経済」(低空域飛行活動による経済形態)の超小型サービスステーションが稼働した。各配送拠点からサービスステーションまで、宅配便の荷物をドローンで直接輸送し、コミュニティの物流配送サービスの多様化を実現する。中央テレビニュースが伝えた。
深圳市福田区にある「超小型低空経済サービスステーション」では、宅配便の荷物を複数積み込んだドローンが離着陸プラットフォームにゆっくりと降下した。これらの荷物は周辺エリアの宅配便配送拠点から来たもので、ドローンのサポートによりわずか5分で同ステーションに到着し、配達員が消費者の手元に届けるという流れになっている。現在、同ステーションは周辺にある3カ所の団地に暮らす約8000世帯の住民にサービスを提供している。
配達員の楊茂林さんは「配達員は毎日配送拠点で荷物を受け取り、団地に届けるのを8回くらい繰り返す。ダブル11(11月11日のネット通販イベント)は普段より荷物が50%以上増えるので、拠点から団地まで1時間半はかかった。サービステーションができて、荷物を運ぶ時間が半分に減った」と話した。
同市は今後3~5年で、このようなコミュニティ向け超小型低空経済サービスステーション3000カ所を相次いで開設する予定。今後はステーションをコールドチェーン物流や医療救助などにも応用し、スマートシティの建設と発展をサポートする。