中国上海市はこのほど発表した3カ年行動計画の中で、2026年までに5Gの大規模応用を実現し、5G-A(5G Advanced)の普及を加速させ、人工知能(AI)と深く融合させる方針を打ち出した。新華社が伝えた。
上海市通信管理局が発表した「上海市5G-A応用活性化『海上出帆』高度化行動計画(2024−26年)」は、5Gの大規模活性化の顕著な効果、5G産業供給の持続的な充実、5Gネットワーク能力の顕著な強化、5G応用エコシステムの繁栄加速という4つの主要任務を設定し、17の重要指標を打ち出した。26年末までに上海の5G個人ユーザー普及率90%以上、5G-Aユーザー500万人、5Gネットワーク接続データ通信量の占有率90%、大・中工業企業の5G応用普及率50%をそれぞれ目指すとしている。
同市では新端末の育成、新体験の充実、新環境の創出を通じ、新型消費の拡大と高度化を牽引する。5Gメッセージや5G新通話、裸眼3D、クラウド携帯電話などの応用イノベーションを奨励し、エンターテインメント、競技イベント、電子商取引などの分野における超高精細映像とライブ配信の大規模な発展を促進する。
上海市はまた、複数の5G完全接続工場を建設し、低空飛行航空路線全域における5Gと5G-Aネットワークの連続カバーを実現する。人型ロボットへの5Gモジュールの事前搭載を模索し、5Gと新型電力システムの深い融合を推進し、連続的にカバーする5G-A車載ネットワークを構築する。また、5Gと栽培や養殖などのイノベーション融合を加速させ、5Gおよび5G-A通信・感知技術一体化ネットワークを利用し、海洋の監督管理、海洋テクノロジー、海洋経済で生産・経営の質的向上・高度化を図る。
行政サービスやスマート教育、社会ガバナンス、スマート文化観光、医療・ヘルスケア、スマートスポーツなどの分野では、5Gと5G-Aによる公共サービスの包括的な高度化サポートを推進し、26年末までに80の「5Gキャンパス」と400の「5G病院」を完成させ、複数の5G+デジタル文化モデルプロジェクトを構築する。
さらに、5G-A動画専用ネットワークやIoT専用ネットワーク、車載専用ネットワーク、産業専用ネットワーク、低空専用ネットワークなどの標準策定を牽引し、5Gおよび5G-Aとデジタル技術の融合を深化させる。