中国で開発された105量子ビットの量子コンピューター「祖沖之3号」が17日、発表となった。科技日報が伝えた。
「量子優位性」は、量子コンピューターが特定の問題を解く時に、従来のコンピューターを凌駕する性能を発揮し、スパコンが短時間で解けない計算タスクを解決することを指す。量子優位性は量子計算が応用の価値を備えるための前提条件となっている。
中国科学技術大学が構築した「九章」光量子コンピューターのプロトタイプが2020年、光子経路によって初めて量子優位性を証明した。21年には、「祖沖之2号」プロセッサが超伝導システムで初めて量子優位性を証明。これにより、中国は2種の物理システムで「量子優位性」の節目に到達した。
その後、量子エラー訂正技術のブレイクスルーを遂げ、量子ビットの大規模統合・操作のために、フォールトトレラントな汎用量子コンピューターの構築に向けた基礎を固めることが、量子計算研究の重点タスクの一つとなった。サーフェスコードは量子エラー訂正の大規模拡張を実現する最も成熟したソリューションだ。
中国科学技術大学の超伝導量子チームは「祖沖之3号」プロセッサにより関連する研究を行っている。今後数カ月以内にコード距離7のサーフェスコード論理ビットを実現した上で、コード距離を9と11に拡張し、大規模量子ビットの統合と操作への道を開く計画だ。超伝導量子コンピューター「祖沖之3号」は前世代の基礎を踏まえた上で、設計とプロセスをさらに最適化することで、そのビット数と性能の全面的な向上を果たした。
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