2025年07月22日-07月25日
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中国初の低空飛行体専用風洞が稼働

2025年07月23日

 中国で初めて低空飛行体の空力研究に特化した複合型風洞が16日、広東空天科技研究院(以下「広天院」)で完成し、稼働を開始した。この風洞は、低空飛行体の研究が実験室から実環境での検証へと進む過程において、インフラ面での空白を埋めるもので、粤港澳大湾区(広東・香港・マカオ・グレーターベイエリア)における低空経済(低空域飛行活動による経済形態)の基礎科学研究プラットフォーム構築が新たなブレイクスルーを果たしたことを意味する。科技日報が伝えた。

 風洞は、人工的に気流を制御して航空機の性能を試験する装置で、屋外での試験と比較して、試験期間が短く、コストを節約できるという優位性がある。

 今回稼働した風洞は、従来の航空用風洞とドローン用風壁試験システムを組み合わせたもので、中国で初めて低空飛行体の空力特性研究と試験を目的とした4.5メートル級の風洞である。これは、低空飛行体の設計・イノベーション、信頼性・安全性技術の研究、および試験標準体系の構築に資するもので、都市の複雑な飛行環境下における低空飛行体の特殊な空力問題の研究と検証を支援する。

 この風洞の稼働により、低空飛行体の開発企業は、地元で便利に試験サービスを利用できるようになる。調整から実験完了までわずか3~4カ月で済むため、開発コストが大幅に削減され、技術開発から商用化への転換が加速する。

 この日に稼働した全空間無人システム総合試験場は、物理試験場とデジタル試験場で構成される。物理試験場は、33平方キロの試験空域、垂直離着陸場、滑走路、5G-Aの通信・感知一体型ネットワーク、風向レーダーなどで構成され、デジタル試験場は、協調設計プラットフォーム、スーパーコンピューターセンター、デジタルツインセンター、全空間無人システム管理サービスプラットフォームからなる。

 広州市は低空経済産業の発展を非常に重視しており、低空経済と航空宇宙産業を5つの主要戦略先導産業のひとつに位置付けている。広州市科技局は、産業の中核的な需要と最前線の技術動向に焦点を当て、低空経済の科学研究インフラを先見的に配置し、広天院による低空飛行体風洞の建設を支援することで、低空飛行体の研究開発と安全な運用に重要なサポートを提供していく。

(画像提供:人民網)

 
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