2025年08月18日-08月22日
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湿地から「低空経済実験港」へ 天津市寧河区

2025年08月22日

 夏の七里海湿地では、アシの葉が風に揺れ、緑の波を立てている。

 中国天津市寧河区にある同湿地では、ドローンがあらかじめ設定された航路に沿って巡回飛行を行い、カメラが空を飛ぶ鳥の姿や水の中を泳ぎ回る魚の群れ、アシの茂みの生育状況などをリアルタイムでキャッチしている。人民網が伝えた。

 交控智飛科技有限公司の陳鶴副社長はモニター画面の湿地ヒートマップを指さして、「これは一般的なパトロールではなく、空中と地上の一体化モニタリングだ。ドローンから送られてくる画像では、アシの1本1本の高さや水域面積の変化などがAI(人工知能)によって正確に表示されている」と説明した。

 昨年6月、天津市七里海湿地自然保護区管理委員会と同社の協力により、このシステムが構築され、5機のドローンが湿地の「エコ見張り番」になった。

 同委員会の陳兆睿副主任は、「以前の人間によるパトロールでは数時間かかっていたが、今は低空域巡回検査技術を運用して、わずか20分で一周できる。鳥の巣の位置まで正確に把握でき、生物多様性保護に『千里眼』が加わったようなものだ」と語った。

 2024年に天津未来科技城低空経済(低空域飛行活動による経済形態)イノベーション産業パークが寧河区に設立されると、これらの業務を手掛ける多くの企業が技術を引っ提げてパークに進出した。

 その中の現代産業区では、天津生資無人機科技有限公司と物流の極兎速逓(J&T Express)の協力で構築された低空域配送航路の常態化運営が行われており、ドローンが宅配便を積んで上空に飛び立ち、企業のビルの受け取りスポットまで運ぶ。

 湿地のパトロールから物流配送まで、寧河区の「低空域+」の応用シーンが絶えず拡大している。

 あるドローン用回転翼製造企業の責任者は、「午前中に顧客から要望があれば、午後にはパーク内で対応する部品を見つけることができる。試作品開発から試験、量産まで、他の場所より数か月早い」と笑顔で話した。

 かつては農業と湿地で有名だったこの地域は、今では「北方の低空経済実験港」として姿を変え、北京・天津・河北協同発展を推進している。

(画像提供:人民網)

 
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