青森県八戸市にある焼肉店では、正午になるとお客さんで賑わい、店内は食欲をそそる焼肉の香りが漂っていた。店内では配膳ロボットが狭い通路を安定して走行し、料理をテーブルまで運んでいる。店長は「ロボットは丁寧に運んでくれるし、清潔で安全だ」と絶賛した。人民網が伝えた。
この配膳ロボットは、中国の「KEENON Robotics(キーンオンロボティクス)」製で、焼肉店に欠かせない「スタッフ」となっている。日本では人件費が高止まりし、高齢化も深刻であるため、サービスロボットを導入して人手不足に対応するホテルやレストランが増えている。
キーンオンロボティクスは5年前から海外市場に進出した。当時は、先進技術のストックを武器に「一稼ぎできる」と見込んでいたものの、日本の提携先からは「売れ行きが良くない」という反応しか返ってこなかった。
問題はどこにあるのか。同社のチームは、その原因を突き止めるために、東京の街中を奔走した。そして、調査と研究の結果、ロボットには親しみやすい外観が求められていることが分かった。その背景には、異なる文化が存在していたのだ。
最も直接的な問題になっていたのは、大きすぎるサイズだった。中国では人気を集めていた大型のロボットだったが、日本では小回りが利かず、移動することすら困難だった。
キーンオンロボティクスの創業者である李通氏は、「中国でよく売れていた複数のモデルは、日本では全くと言っていいほど使うことができないロボットだった」と語る。開発チームは、日本向けに小型で小回りが利き、日本語音声の対応が可能で、画面の表情が変化するアニメーション機能を搭載したモデルをゼロから開発した。
新しいモデルのロボットは、最小で幅49センチの通路まで通ることができ、ロボットの背中部分には2層、または3層のパレットをデザイン。さらに、複数のカメラやセンサーを搭載し、混雑時の突発的な状況への対応を可能にしている。
キーンオンロボティクスはこれまでに、日本国内に200カ所以上の技術サポート拠点を設置し、故障時には2時間以内の初動対応と24時間以内の復旧を可能にしている。
李氏は「日本では人件費が高く、ロボットは人間の3分の1のコストで導入できる。しかも、年中無休で、効率も安定している」と説明した。
中国のロボットは輸出規模が拡大の一途をたどっている。日本では大手飲食チェーンや図書館、ホテルなどでキーンオンロボティクスの製品の導入が進み、その姿を見ることができるようになっている。
このようなサービスロボットのほか、中国製の物流ロボットも日本で人気となっている。帝京大学の露口洋介教授は、中国のロボット産業が規模の競争から技術、品質、ブランドの競争へとシフトしており、ロボット業界の発展と拡大が中国製造業の変身を象徴している、との見方を示している。
日本で今年行われた第6回関西物流展において、浙江省湖州市の牧星機器人(浙江)有限公司が注目を集めた。同社の提供するピッキングシステムやGTP(Goods to person)ソリューションは、東芝や三菱など企業のブースでも展示された。同社が開発した物流ロボットやソフトウェア・システムは、関東地方の多くの医薬品業界の倉庫で導入され、日本の医薬品分野で高まる物流ニーズに対応している。その他、同社が日本の有名自動車メーカーのために設計した新型コンテナ搬送・ピッキングロボットは、熾烈な競争を勝ち抜いて、クライアントから高く評価されている。
牧星機器人は、物流ロボットや設備の開発と生産に尽力している企業で、製品の7割以上は先進国に輸出されている。牧星ハードウェア技術センターの何梓傑総監は、「注文は9月までいっぱいだ。上半期の売上高は過去最高を記録し、前年同期比で約3割増となった。海外の物流自動化プロジェクトにおいて、当社の製品が存在感を増している」と語った。

(画像提供:人民網)