2025年08月25日-08月29日
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2025世界ロボット大会で躍動したロボットたち

2025年08月25日

 中国北京市経済技術開発区(亦荘)で8日から12日まで開催された2025世界ロボット大会は連日、大勢の来場者でにぎわいを見せた。新華社が伝えた。

「ロボットやエンボディドAIをよりスマートに」をテーマとした今回の大会では、中国内外のロボットメーカー200社以上の製品1500点以上が展示され、うち100点以上が初公開された。多くのブースでは、工業や農業、サービス業など、各業界に導入できるロボットが展示され、注目を集めた。特に人型ロボットメーカー50社が最新製品を披露したのも話題を呼んだ。

 会場では、ロボットがコーヒーを淹れ、ポップコーンを作り、積み木を積み、ステージでダンスを披露していた。黒髪で細身の美しい女性ロボットは両手を広げ、中国語や英語で来場者の質問に答えていた。大勢の観客の視線を集めながらも、慌てることなく、落ち着いた様子でピッキングスキルを披露していたロボットもいた。

 宇樹科技(Unitree Robotics)のロボット展示ブース周辺は来場者であふれ、ロボットのパフォーマンスを撮影しようと、スマホを掲げる来場者の姿が目立った。ロボット2台がボクシングの試合を行い、熱戦を繰り広げる向かい側には、小さなサッカーコートが設置され、北京加速進化科技が開発したロボット「Booster T1」と「K1」が激しいボールの奪い合いを繰り広げた。

 会場の通路では、四足歩行のロボットが走り、販売ブースでは小型ロボットが数百元(1元=約21円)で販売されていた。別の展示ブースでは、本物そっくりの犬型ロボットが注目を集め、多くの来場者が写真を撮影していた。

 北京大艾機器人科技有限公司の展示ブースの前には、一般の人が装着できる外骨格アシストロボットが展示され、来場者が次々と試していた。同社の創業者である帥梅氏によると、同社が開発したロボットはすでに中国各地の病院300カ所以上で導入されており、新たに開発された外骨格アシストロボット「神行太保」も人気を集めているという。

 賑やかな会場では、人型ロボット3台が楽曲「青花瓷」をピアノ、揚琴、ドラムで演奏し、このユニークなコンサートを、多くの人が楽しんでいた。

 浙江大学ロボット研究院の研究者である杭州海創人型ロボットイノベーションセンターの宋偉副主任は、「ロボットは本当に演奏していて、演奏するふりをしているわけではない。ピアノを弾くロボットはすでにピアノ検定の6級レベルに達している。楽器によって特徴が異なり、ロボットは楽譜に基づいて、鍵盤や弦を正しく押さえながら、指を動かし続けなければならない。それを実現しているのは綿密な計画と革新的なアルゴリズムであり、さらに、ロボットアームやロボットハンドの動きの柔軟さも必要となる」と語った。

(画像提供:人民網)

 
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