2008年に中国が「海上重質原油熱回収」モデルの試行を始めて以来、累計生産量が500万トンを超えた。中国海洋石油への取材で分かった。人民日報が伝えた。
重質原油は、粘度が高く、密度が大きく、流動性が低く、固まりやすい原油で、採掘が難しい。中国海油研究総院探査開発研究院の楊仁鋒副院長は、「現在、世界に残る石油資源の約70%が重質原油であり、各石油生産国が増産を目指す主要な方向の一つになっている」と語った。
中国は世界四大重質原油生産国の一つとされる。海上で熱注入による開発が必要な高粘度重質原油の確認埋蔵量は6億トンを超え、中国の重質原油確認埋蔵量全体の約20%を占めている。
効率的かつ経済的に重質原油資源を開発するため、中国海油は「少ない井戸で高生産」という熱回収開発理論を革新的に打ち出し、熱回収の生産能力の低さや熱損失の大きさといった課題に対応し、回収率を高めた。現在、海上重質原油の熱回収は主に渤海海域で行われており、南堡35-2、旅大21-2、錦州23-2など複数の主力熱回収油田が整備されている。今年の重質原油熱回収の生産量は200万トンに達する見込みだという。